新しいジェネレーションギャップ?

新しいジェネレーションギャップ?

前回の投稿の最後に、SDGs達成のために私たちが日常生活でできそうなことの一つとして、

  • 環境、ファッション、児童労働などいろんなテーマのドキュメンタリーを子どもと一緒に見て、それについて一緒に話してみる

を挙げました。(別に、テーマはこれ以外にもいっぱいあるので、これに限らなくてもいいんです。)

多くの方は、これは「自分の子どもに社会課題について伝える機会」として最初は捉えると思います。

でも、こういう見方もできるのではないかと:

地球や人権問題に関心がないことがジェネレーションギャップの一つにすでになりかけていて、若い世代が社会をどうみるかを理解して、私たちが自分の価値観や社会の見方、あるいは彼らにどう見られているか、そのあたりの価値観を一新しなければいけない時がきている、と。

私たち1990年生まれが、年上の方とはスマホなどのデジタルデバイスに対して、あるいはジェンダー、ハラスメントとして取り上げられる言動に対して感覚が違うな〜と感じるように、若い世代(ミレニアル世代)との間で、SDGsへの関心の度合いに大きくギャップがあるように感じています。

ミレニアル世代は、今、学校でSDGsのアジェンダにある社会課題について取り組む機会が多くなっていて、彼らが就職先に企業を選ぶ基準も、会社の事業内容や業績だけでなく、社会や課題に対してどう関わっているか(いわゆるESG投資の視点)を重視している学生も少なくないみたいです。その事象をまさに実感したある体験を紹介しますね。

ESG投資とは:投資家が企業への投資を考えるときに、その企業がE(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)に対して配慮している取り組みを実践しているかどうか、などを選考基準とし、それらを重視して決定する投資のこと。従来は、多くの場合、財務表(=事業実績。キャッシュフロー)が投資基準とされていた。

今年の2月、インターンの一貫で参加した、サステナブル・ブランド国際会議 2021 横浜のあるセッションでのことです。そのセッションでは、民間企業3-4社が自社が行うCSR活動を発表されました。ベネッセ(チャレンジで有名の!)は、我が社では大人の方々が学び直しをできるプラットフォームを新しく提供しています、という内容の発表をされたんですね。(詳細は素晴らしかったのですが、ここではすごく簡単にまとめてました。)

Q&Aコーナーで真っ先に手を挙げたのは高校生でした。
「ベネッセさんは、大人が学べるプラットフォームを用意しているとおっしゃいましたが、その大人たちに学ぶ意欲がなかったらどうすればいいのですか?」

もう一人別の方(彼女も高校生)が手を挙げて、こう聞きました。
「スピーカーの皆さんは、何かものを購入するとき、どんなことを重視して買っていますか?私は、その製品が社会の正義に反していないか、を重視します。」

私はこの質問を聞いた瞬間、悪い意味でドキッとしてしまったのと同時にいい意味での衝撃を受けました。

5/27追記:
メディアに取り上げられるグレタ・トゥーンベリさんが特別なことをしている特別な子どもではない、ということに気づかなければならないのでは。(もちろん彼女がされていることはとても素晴らしく、彼女自体が貴重な存在。)

彼女以外にも、彼女と同じような意見と見方を持っている若い世代はたくさんいるのだ。日本にも。

企業がこの先生き残るには、

  • 将来を担う世代の声を聞いて、それを取り入れること
  • 気候変動に始まる環境問題への取り組みと経済成長の見方を変えていくこと

この二つはきっと将来的に必須条件になるのではないかと、大学院で学んでいることを実体験を通して経験した1日でした。