突然ですが皆さんにQuizです!ジャジャン!
★世界189カ国のうち、2019年にCO2排出量上位10カ国によって排出されたCO2の量は、世界全体のどれくらいの割合を占めると思いますか?
ちなみに世界10ヵ国は、上位から
- 中国
- アメリカ
- EU(ここではEUを一つの”国”とします〜)
- インド
- ロシア
- 日本
- ブラジル
- インドネシア
- イラン
- カナダ
回答の選択肢は3つ!
- 2分の1
- 3分の2
- 4分の3
(分母が全部違くてごめんなさい!笑 脳の体操ということで)
答えは2番目の3分の2。そう、総排出量の3分の2がたった10カ国から排出されているのです。
図でみると驚愕します。こちら💡
世界中の約20分の1の数の国だけで。不均等な割合だと思いませんか?
もしEUをドイツ、フランス、と1カ国ごとにカウントする方法で統計しても、
たった15カ国(15/189ヵ国*100=ca. 7%)だけで全排出量の72%を排出しています。(2017年のデータで。ランキングはこちら)
もちろん、国の面積の大きさ、人口、経済状況、国の収入源が一次産業(農業とか)なのか三次産業(サービス業系)なのかにもよります。
けれど、あまりにも不公平、不均等すぎる。。。(語彙が乏しくてすみません)
世界各国からのCO2排出量があまりにも多すぎて、国際レベルで取り決めた最大量をも超えてしまうほどの社会に住んでいる私たち。住んでいるだけでなく、その歯車の一部でもある。
排出権取引(決められた定量を超えた排出量を、排出量の少ない企業あるいは国にお金を払って受け取ってもらうシステム。CO2を袋に入れて渡すわけないので、もちろんデータ上の話。)は、革新的なコンセプトみたいな感じで表現されていることも見かけるけど、正直Aさん(特にGlobal North出身が多い)が汚したおケツをBさん(特にGlobal South出身が多い)に拭いてもらうシステムなので、私は個人的にあまり好きじゃない。
排出権取引:
環境汚染物質の排出量低減のための経済的手法のひとつ。全体の排出量を抑制するために、あらかじめ国や自治体、企業などの排出主体間で排出する権利を決めて割振っておき(排出権制度)、権利を超過して排出する主体と権利を下回る主体との間でその権利の売買をすることで、全体の排出量をコントロールする仕組みを、排出権取引(制度)という。二酸化炭素(CO2)など地球温暖化の原因とされるガスに係る排出権や、廃棄物の埋立に関する排出権などの事例が見られる。京都議定書では、温室効果ガスの排出権取引が第17条として採択された3つのメカニズム(京都メカニズム)のうちのひとつにあげられている。国や企業が温室効果ガスの削減目標を達成するための補完的手段として、先進締約国(Annex B)の温室効果ガス排出削減量が京都議定書の定める所の削減目標値を達成し、更に削減できた場合に、その余剰分を金銭を対価として他国へ売却できる仕組み(または逆の場合には購入する)。出典:環境イノベーション情報機構
これがどういうことだというのかというと、こちらの記事で書いた、「(プラごみ、電化製品廃棄物、気候変動など)あらゆる環境問題によって一番影響を受けているのは、環境問題に対するネガティブファクトを最も出していない国や地域の人たちであること」ということなのです。
大量生産大量消費が可能になった多くの国(Global North)がそうじゃない国(Global South)に汚染を輸出している、と表現する学者さんもいます。
気になる方はこの本チェック:
Environment and society: a critical introduction / Paul Robbins, John Hintz, and Sarah A. Moore. by Paul Robbins
もともとのCO2排出量を減らすための取り組みを始める必要があるということを、今すぐにも”飛行機”のパイロットに横からささやかないといけない。